院長のワンポイントアドバイス

乾癬ワンポイントアドバイス⑯

内服薬について、クリニックで扱うものとしては、痒みに対する抗アレルギー薬、ビタミンA誘導体のチガソン、免疫抑制剤のシクロスポリンがあります。

まず抗アレルギー薬ですが、エピナスチン塩酸塩製剤(商品名:アレジオン)とオロパタジン塩酸塩錠(商品名:アレロック)が乾癬に対して保険適応となっています。以前は50%ほどの乾癬患者さんが痒みを訴えると言われていましたが、最近はかなりの割合で初診時に痒みを訴える人が増えてきているように感じます。搔破されると以前述べましたケブネル現象で乾癬皮疹の拡大する要因となりますので、私は基本的には初診時から投与することにしています。たとえ痒みを訴えなくても、紅斑が強い患者さんには処方するようにしています。その方が外用と併用することで改善する傾向が強いように思います。また紫外線治療併用時に、刺激症状など紫外線による副作用が出にくいように思います。

保険適応のある2剤では、どちらが強いということはありません。基本的にはアレジオンが一日一回一錠の内服で、アレロックは一日二回二錠の内服です。多忙な人は、内服する回数の少ないアレジオンを選択します。両方の薬剤共に代表的な副作用に「眠気」があります。自動車の運転する機会の多い人にはアレジオンを夕食後ないしは就寝前に服用することを勧めています。アレロックの方は、一日二回飲んで調子が良くなって来たら一日一回に変えて頂いたりと、飲む量を変えることによって症状をコントロールし易いというメリットがあります。

乾癬とアトピー性皮膚炎が合併することは病因論的にほとんど無いと言われていますが、当クリニックにおいては若い患者さんを中心に、なぜか女性に多く、しばしばおられます。このような場合も抗アレルギー薬の投与は両方の疾患に有効なわけですから一石二鳥と言えます。余談ですが、紫外線治療も両方の疾患に保険適応があり、合併している患者さんには強く勧めています。

関西乾癬
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