院長のワンポイントアドバイス

乾癬ワンポイントアドバイス⑳

私のクリニックでは、毎月200~300人ほどの乾癬患者さんが受診されます。医者は私一人なので、これだけ沢山の患者さんを診察している個人のクリニックは、全国でも珍しいとよく言われます。

私の医師としての経歴はまだまだ日が浅いと思いますが、以前大阪大学の乾癬外来を担当していた時に、多くの患者さんを診察していましたから、乾癬患者さんとのかかわりは他の医者に比べてもかなり深いものだと感じています。

治療方法はこれまで述べてきたように多くのものがあり、それらを患者さんに合わせて最大の効果が出るように組み合わせていくのですが、どのような組み合わせを選び、どれくらいの治療期間を見積もるか、などは様々な症例を経験して初めて的確な判断が可能だと考えます。ただ症状が医学的に軽症か重症か、あるいは皮疹の面積が少ないか広いか、関節症状があるかないか、という医学的な要因だけが治療方針を決めるポイントではありません。患者さんがどのようなことを希望しているのか、通院頻度や費用は関係なくできるだけ治してほしいのか、高価な薬・治療方法は避けてほしいのか、2~3か月に一度しか受診できないのか、ステロイドの外用は避けてほしいのか、女性の場合乾癬皮疹が治った跡の色素沈着が嫌で避けたいという人もおられます。お母さんが、子供の紫外線照射による将来の皮膚癌の発症の可能性が気になるなどもあるでしょう。治療法の選択時だけでなく、治療中においても効果だけを目的に進めるのではなく、患者さんの希望や心配事、家庭事情なども常に考慮し、慎重な患者さんには、まず外用療法だけを行い、次に内服を併用し、さらに治りが悪ければ紫外線照射を併用する、といった具合に、最初からたくさんの治療で混乱しないように注意もしています。このようなことは乾癬以外の皮膚疾患にも当てはまるのですが、治療期間が長期にわたることの多い乾癬の治療では、より重要になってきます。一旦治療を開始した後でも、主治医には気になることをその都度相談することが大切です。

関西乾癬
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