院長のワンポイントアドバイス

乾癬ワンポイントアドバイス⑫

最近の紫外線照射に用いられている機器としては大きく2種類に分けられます。一つはナローバンドUVBという特に311nm付近の限られた波長の紫外線を照射する機器であり、もう一つはエキシマランプという波長が308nmに限られた紫外線を照射する機器です。波長はわずかな違いのようですが、意外に治療効果や副作用の現れ方が違うので、使い慣れた医者でないと、双方の機器をうまく使いこなして効果を上げることは難しいです。

もう一つの分け方としては、照射面積で分けることがあります。全身を一度に照射する全身型、半面を照射する半身型、さらに限られた面積を照射する局所型、手足のみを照射する手足型、ごく限られた一部分を照射するターゲット型などです。ナローバンドUVBはこれらすべての型に相当する機器が使われていますが、エキシマランプについては今のところターゲット型のみが普及しています。

医師はこれらのうち一つの機器を用いて治療を開始しますが、症状に応じて、例えば全身型で治療を開始して軽快し、皮疹面積が減少してくれば、半身型、局所型さらにはターゲット型へと移行し病変部に応じた治療を行います。逆に悪化してくればターゲット型から局所型、半身型、全身型と照射範囲を拡大する事態になることもあります。また全身型などで広く照射していると、手足、頭部、肘・膝、臀部など難治な部位に皮疹が取り残されてくることをよく経験します。このような時には全身照射とは別日に同時進行で手足型やターゲット型の機器を用いて照射を進めていくこともあります。難治な皮疹をなるべく残さずに同時期に治療効果が得られるよう治療方法を工夫し進めていきます。

私のクリニックでは治療開始時は少なくとも週に一度の照射を勧めています。それ以上の間隔を空けると治療効果がなかなか出てこないことがある為です。早期に治療効果を出したい方は1日おきの照射を行うこともあります。翌日だと前日の紫外線照射の影響による刺激感や発赤が残っていることがあるので、連日の照射は行っていません。翌々日まで影響が残っているようなら照射時間を短くしたり、場合によっては照射を中止しています。

関西乾癬
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