院長のワンポイントアドバイス

乾癬ワンポイントアドバイス③

乾癬は炎症性角化症という病態のグループに含まれる病気の一つです。炎症とは免疫の反応で赤みを生じる現象で、角化とは皮膚が分厚くなってはがれる(剥脱する)のが目立つ状態です。そのような変化を併せ持つ病気は、実は乾癬以外でもいくつか存在します。類乾癬、扁平苔癬、毛孔性紅色粃糠疹、ジベルばら色粃糠疹などがあり、中でも類乾癬は名前の通り、似たような皮膚状態を呈することがあります。

私のクリニックに来られる初診患者さんの半分以上は、他の病院で診断をうけた方です。そのような場合、既に治療中の方では典型的な皮疹が見られないか、もしくは見にくい場合があります。問診時には最初どの病院で診断されたか?生検(バイオプシー)はされたか?などの質問を行うようにしていますが、はっきりしない場合には、治療をしばらく中断して頂いて、念のため当医院でもう一度生検をし直すことがあります。これから長い付き合いになるかもしれないのにスタートが間違っていては大変なことになりかねません。

生検とは局所麻酔を行い、直径が5mmほどの円形のハンコみたいなメスで皮膚をくりぬき、それを顕微鏡で見られるように薄く切って、染めて診断の助けにすることです。採った後は糸で一針縫いますので、しばらくは小さなキズが残りますが、最終的にはほとんどわからなくなります。

患者さんの中には“切る”ということで嫌がる方もいますが、これからの長い治療のことを考えるとスタートラインをはっきりとすることが大切であると説明しています。

初診時にパンフレットに載っているようなはっきりとした皮疹があれば別ですが、皮疹がわずかであったり、特徴の乏しい皮疹であった場合は要注意です。一度ご自身の最初はどうであったか思い起こしてはいかがでしょうか? 

関西乾癬
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