院長のワンポイントアドバイス

乾癬ワンポイントアドバイス⑦

乾癬の外用治療の中心になるのは、ビタミンD3外用剤とステロイド外用剤の2種類です。ステロイド外用剤は乾癬以外の皮膚疾患についても幅広く用いられていますが、ビタミンD3外用剤は乾癬に特徴的に使用される外用剤と言えます。

現在日本においてビタミンD3外用剤は3種類用いられており、乾癬患者さんに対しての選択方法はいろいろと論議されていますが、結局は患者さんの希望や相性を基に医師の判断により決めることが多いです。私の大まかな判断基準を述べますと、1.皮疹面積がそんなに広くなく、ビタミンD3外用剤のみでもコントロールできる可能性があり、患者さんが多忙で一日一回の外用が精いっぱいの場合はボンアルファハイ軟膏・ローション。2.一日二回外用が可能でステロイド外用剤との併用の必要があるほど皮疹面積が広範囲であり、顔面頭部にも乾癬皮疹が分布している場合はオキサロール軟膏・ローション。3.顔面頭部には皮疹はあまり見られないが、体幹部、四肢を中心にして、かなり厚い鱗屑を伴った乾癬皮疹が見られる場合はドボネックス軟膏、というように考えています。もちろん実際に使ってみて思ったような効果が出なければ外用剤を変えてみることも大切です。

ビタミンD3外用剤のみでのコントロールが可能な乾癬患者さんは限られていると思いますが、中にはあくまでステロイド外用剤は拒絶されて我慢強くビタミンD3外用剤のみを使用して皮疹の消褪を見た患者さんの皮疹再発までの期間は、ステロイド外用剤を併用された患者さんに比べて長いという印象があります。ですから長期的な治療方針に納得されるならば選択肢の一つかもしれません。

しかし皮疹面積がかなり広範囲なのにステロイド外用剤を拒絶されるのも考えもので、ぜひ主治医との話し合いで納得できればステロイド外用剤を受け入れて頂き、さらに難治な場合は、光線療法・内服療法・生物学的製剤の使用など、他の療法との併用が必要な場合が多くあります。

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