
乾癬患者さんの病巣部位では、免疫の異常が引き金となって、TNF-α(ティエヌエフ・アルファ)などの炎症を引き起こす物質が、正常の皮膚に比べて大量に作られており、このTNF-αにより表皮細胞が過剰に増殖していることが最近の研究の結果から明らかになってきました。
このTNF-αの働きを抑えることにより、乾癬病巣に対する治療効果が期待できるのではないかと考えられ、欧米で、従来の治療法では病巣が治癒しなかった乾癬患者さんに対して、TNF-αの作用を抑制する薬剤(TNF-α阻害剤)を投与した場合の有効性ならびに安全性が検討されました。
その結果、TNF-α阻害剤が投与された患者さんでは、乾癬の皮膚症状が軽快したとの臨床試験結果が得られたことから、TNF-α阻害剤が難治性の乾癬患者さんの治療に有効な治療方法の一つであることが確認されました。
TNF-α阻害剤をはじめとして、遺伝子の組み換え技術により人工的に作られたたんぱく質を体内に導入して治療に供するものを生物学的製剤といい、今後乾癬などの難治性疾患の有効な治療手段となることが期待されています。
既に欧米では、TNF-α阻害剤として、
レミケード®(インフリキシマブ)、
エンブレル®(エタネルセプト)、
ヒューミラ®(アダリムマブ)
が処方可能となっています。日本でも、レミケード®、ヒューミラ®が乾癬患者さんに対する臨床試験で有効性が確認され、効能取得に向けた申請段階に進んでいます。
但し、TNF-α阻害剤を投与する前には、過去に結核を罹ったことがないか、投与時点で重い感染症に罹っていないかなど、検査基準が厳しく定められており、問題がなければ投与可能となります。
日本でも2002年にクローン病(消化器の難病)の治療薬として認可され、その翌年、関節リウマチに対しても使用が認められました。さらに、ベーチェット病の眼症状など、さまざまな自己免疫性疾患に使用されるようになっています。また、国外では、関節リウマチ、クローン病、乾癬性関節炎、乾癬、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎への適応が認められています。
投与方法は2時間以上かけて点滴静注します。
初回投与の後、その2週間後、6週間後に再び投与し、以後は8週間の間隔で継続投与します。また、メトトレキサート製剤による治療に併用して用います。
詳しくは http://www.riumachi21.info/patient/treatment.html
日本では治験中。関節リウマチ、自己免疫疾患の炎症反応を引き起こす炎症性サイトカインを中和させることで効果を発揮させます。
投与方法は2週間に1回皮下注射。
詳しくは http://www.e-humira.jp/